
- 登場人物 -

販野 進 (38)
はんの すすむ
チラシやポスターなどの宣伝・販促物の活用方法に詳しい、マーケター。
WEBマーケティングが全盛の中、紙媒体のパワーと魅力に再注目している。

新谷 初子 (32)
あらたに はつこ
大手美容室で経験を積み、ついに自身のヘアサロンを開業した。
現在人づてに顧客を獲得できているが、販促・宣伝については全くの無知。チラシを作ろうと思い立つが...
Cahpter 1
チラシの効果はネットを超える! 意外に効果的なチラシの重要性
販野さん、助けてください!
私のヘアサロンがオープンしたんですが、なかなか新しいお客さんが増えなくって……このままだと、私のお店潰れてしまいます(泣)
えっ!? 大丈夫ですか? 新しいお客さんが増えないって、どういうことでしょう?
実は、自分で作ったチラシを配っていたんですが、あまり効果がないみたいです。
ちなみに、こんなチラシを配ってます。
あー……確かに可愛らしいチラシですが、これでは広告効果が、残念ながら全くないですね……。
それどころか、お店のイメージを悪くさせてしまっているかも知れません!
エェッ! チラシってただ配ればいいだけじゃないんですか!?
残念ながら新谷さんが作った、手作りのチラシは、そのクオリティゆえに誰にも気にされていないかも知れません。どんなに良いサービスや商品であっても、誰かに知られなければ、残念ながら意味はありません。
それにクオリティの低いチラシは「ダサい」「やる気がない」と思われてしまい、チラシを配っている企業や団体に対するイメージまで悪くさせてしまいます。
うぅ……たしかにパソコンで、ちょちょいと作っただけですから、販野さんの会社が作られるチラシと比べたら雲泥の差ですよね……。
でも、チラシってそこまで集客効果がないから、お金のことを考えるとデザイン会社に頼むのって腰が引けてしまうんです。
確かに自分で作ると安上がりで済みますが、効果がないチラシを自分で作ったり、配ったりする労力を考えると、外部に依頼することも考えるべきですよ。
業種によって異なりますが、新谷さんのヘアサロンなら、1000枚も配れば、3人ぐらいはチラシを持ってお店に来てくれると思いますよ?
うーん、ソレって高いのかなぁ……?
あくまで試算ですが、お客さんが振り向くチラシを作れば、チラシによって利益を出すことだって可能なんです!
プロが作るチラシならお客さんをちゃんと呼べるんですね!
それにチラシの効果は蓄積されていくものでもあります。
たとえばこのエリアのヘアサロンは、100店舗以上ありますが、1人の人が一生の中で行けるヘアサロンは限られています。
「美容室変えてみようかな?」とお客さんが思った時に、前に配ったチラシを覚えていたら、新谷さんのお店に来てくれる可能性が高いですよね?
あっ、たしかにそういうのってありますよね。
もちろん、中にはチラシを配った直後に利益が出ないこともあります。
しかし、作ったチラシによって、新しいお客さんが新谷さんのお店を知るチャンスになることも考えると、チラシの費用対効果は決してバカにはできません。
でも、最近じゃアプリでチラシも見られますよね?
新谷さんのお店には、チラシの方が効果的だと思いますよ?
アプリやネットのクーポンは、コストとしては割安ですが、その効果はチラシとネットでは大きく異なります!
チラシって古臭いって、勝手に思っていたんですが、違うんですね!
確かにチラシという宣伝媒体は、古いです。
一説によると折込チラシの原型は、1683年にまで遡るとも言われています。
えっ、折込チラシって300年近い歴史があるんですね!
そうなんです、そんな古くから使われている手法が長く続けられているということは、それだけ効果があるからだと思いませんか?
少なくともチラシは、コチラの伝えたい情報をお客さんに効果的にPR出来る数少ない広告ツールだと私は思っています。
なるほど、ネットやSNSだと伝えたくない情報まで伝わってしまうことがありますしね……。
一見古臭いように思えるチラシは、ネット時代の今だからこそ役に立つこともあるんです!
だから新谷さん、とりあえずお客さんが振り向くチラシ作りから一緒に頑張りましょう!
はい、よろしくお願いします!